2013-01-01から1年間の記事一覧

国防とは何か―日本国憲法の「国」防力

毎日新聞が憲法改正を煽るような編集委員岩見氏の署名コラムを掲載している。 作家の野坂昭如は、憲法改正について、 <自衛隊を国防軍に改める動きがある。名などどうでもいい。日本の何を守ろうとしているのか。小さな島国において軍事で守ることが出来る…

教員の時間外手当について考える

毎日新聞によれば、文部科学省は負担が大きい教員に手当の増額を検討しているという。 授業が成立しにくい教育困難校の校長や部活動顧問ら負担が大きい教員に対し、文部科学省は手当増額の検討を始めた。公立小中学校を対象に、部活動手当は倍増させ、現在最…

「都教委=中国政府」説を展開してみますw

1.東京都の教育委員会が越権行為かつ営業妨害? 東京都教育委員会が、検定に合格している特定の会社(実教出版)の教科書を採用しないように圧力をかけている。みなさんご存じのように、高校の教科書は、各学校ごとにどの教科書を採用するかを決めて良いこ…

自虐史観ではなく反戦史観

メモとしてツイッターでつぶやいたことをまとめておきます。1. 歴史認識で安倍首相と橋下市長は同じだという見方があるが微妙に違う気がする。橋下市長は「どこの国も悪いことをやったという歴史的事実を明らかにする」というナイーブな立場だが、安倍首相…

いじめ防止対策推進法への批判的コメント(2)―「いじめ」は本当に行ってはならないものなのか

今日は、かなり挑発的な副題をつけてみた。そのまえに、まず昨日の投稿を思い出してほしいのだが、私は、いじめを定義することは問題の解決につながらないと考えており、学問的にはいざ知らず、実践的には定義は重要ではないと考えている。だから、副題でひ…

いじめ防止対策推進法への批判的コメント(1)―いじめを定義することの問題

今回から何回かに分けて、自民、公明、民主、維新、みんな、生活が提出し、衆議院を通過した「いじめ防止対策推進法」のどこに問題があるのかを、教育実践に密接に関わる分野、とくに生活指導や教科外の領域で仕事をしている教育学研究者の立場から批判的に…

「あいさつ」の教育学

「あいさつ」をテーマにした道徳の授業 先日、教職大学院の道徳教育関連の授業でのこと。 ティーム・ティーチングで一緒に授業をしているもう1人の先生を主たる教員として、「朝のウォーキング時に出会う人とのあいさつ」を内容とした新聞の読者投稿欄の記…

塩谷哲ライブ

本日は、夕方から久しぶりにブルーノートに行って、塩谷哲のバンドのライブを楽しんできた。 塩谷がSALT3を出したころに初めて聴いたつもりになっていたが、今日のMCの話だとSing Like Talkingやその後も佐藤竹善といっしょにやっていたとのことなので、聴…

そもそも道徳の授業が行われていないことが問題なのか

さて、先日も道徳の教科化についての疑念を呈したところですが、本日は、もう少し違った視点から、道徳の授業の問題を論じてみたいと思います。 1.道徳の授業を行えば道徳性は向上するのか 人生経験もそれほど豊かではなく、他者との交流も不十分である私…

なぜ生活保護世帯が増え、生活保護バッシングが増えるのか

はじめに さて、内閣は、生活保護の受給額を減らし、さらに受給要件を厳しくして、できるだけ受給できなくしようとする方向で閣議決定したようだ。詳しくは生活保護 入り口で締め出し 法改悪案を閣議決定 や 生活保護法改正法案、その問題点(大西連 / もや…

西山瞳ライブ

昨日夜、ジャズピアニスト西山瞳さんのライブに出かけた。新譜シンパシー / Sympathyアーティスト: 西山瞳トリオ/ Hitomi Nishiyama Trio出版社/メーカー: MEANTONE RECORDS発売日: 2013/04/10メディア: CDこの商品を含むブログ (3件) を見る発売記念ツアー…

憲法改正手続き問題を考える

自民党や維新の会が憲法96条の「改正」とそれとの関連で憲法9条の「改正」に具体的に言及し、来る参議院選挙の結果次第では、自民と維新など改憲勢力を合わせると、憲法96条の規定である衆参両議院の3分の2を占める現実的可能性も出てきた中で、憲法…

道徳の教科化は道徳教育の劣化を招く

自民党が次々と、教育の条理に反することをやってくる。条理に反するだけでなく、科学に反するから、現場が混乱するだけで、子どもたちの成長・発達にとってマイナスなことが多いのだが、いずれにしても、その基本骨格は、ほぼ、「教育の中央集権」と、「教…

自民党の教員養成政策がダメすぎる件

毎日新聞がいくつか自民党の教員養成政策について報じている。これがあまりにひどいので、久しぶりだが、ブログに整理しておきたい。まず記事をいくつか引用しておこう。 教員希望者に「准免許」を与えて学校に配属、「数年の試用期間」を経た上で「本免許」…

体罰で自殺した学校と体罰があっても自殺がない学校に境界線はあるか

自殺が起こらなければよいということではなく、体罰は教育上有効ではないどころか有害だし、教育力の点からしても稚拙であるということは大前提である。しかし、今回は、自殺防止という観点から見ても、橋下市長の考え方がいかに間違っているかを指摘してお…

公開シンポジウム「いま、『いじめ』問題を考える」に参加した感想

愛知教育大学主催の「いま『いじめ』問題を考える」という公開シンポジウムに参加してきた。忙しいのでメモとして書き留めておく。後々、加筆修正するとして、とりあえず書き殴り。 基本的に、フロアから3人の子どもを持つ母親から教師の人権感覚を問う意見…